最新の木造建築はRCや鉄骨造よりも耐震性は低いのでしょうか?
建物は建築基準法に基づいて設計されますが、耐震性に関しては2段階の基準が設けられており、それぞれ1次設計と2次設計と呼ばれています。1次設計は0.2Gの地震(稀な規模の地震)に対して建物が損傷しないことが目的で、2次設計は1.0Gの地震(極めて稀な大地震)が起きたとしても、建物の損傷は許容しつつも倒壊は防ぎ、人命を守ることを目的としています。これらをクリアするための計算方法として、壁量計算、許容応力度計算、保有水平耐力計算、限界耐力計算、時刻歴応答解析などといったさまざまな種類がありますが、これらの設計法の主な違いは精度です。同じ建築基準法の耐震基準に則って設計された建築物ですから、木造であれ鉄筋コンクリート造であれ鉄骨造であれ、耐震性能は設計次第ということになります。しかし、材料の比重は木材が0.4〜0.5、コンクリートは2.3、鋼材は7.85であり、木造建築は他の構造と比べ自重が軽いため、地震の揺れによる大きな慣性力に対して有利に働きます。
また、住宅規模の建築であれば、コンクリート造や鋼構造の場合に杭工事が発生するような地盤でも、木造なら総重量が軽くすむため、杭工事が不要となり、コストカットにつながる場合もあります。
また、住宅規模の建築であれば、コンクリート造や鋼構造の場合に杭工事が発生するような地盤でも、木造なら総重量が軽くすむため、杭工事が不要となり、コストカットにつながる場合もあります。
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