広島県は2016年に国家戦略特区に指定され、この制度により福山市でも歩道エリアをオープンカフェやイベント会場に活用することが可能となり、官民学一体となってOPEN STREET FUKUYAMA(福山駅前等歩道空間活用社会実験)を2017年から実施しています。2022年2月5日に完成披露式典が行われた駅前歩道の巨大ウッドデッキ「mach?ru (まちょーる)」※もこの実験の成果の一つとして誕生しました。企画段階から携わっている福山駅前開発株式会社の谷本さんに製作の経緯や狙いをお聞きしました。
「福山駅周辺の快適性や回遊性を向上させ、マチの賑わいを取り戻すための社会実験を商工会議所、市役所、福山市立大学などのお力添えをいただいて実施しています。歩道をウッドデッキ化することで、歩くためだけの空間ではなく、そこに滞在していただくとどんなことが起こるかを検証しています。ウッドデッキをつくろうと思ったきっかけは、2年前に広島市の紙屋町・八丁堀エリアで行われている、広島市街地に憩いの場所をつくる「カミハチキテル(紙屋町・八丁堀地区公共空間活用実験)」というプロジェクトで歩道を木質化しているのを見たことです。福山駅前の歩道空間も木質化させて、人々がくつろげる場所を創りたいと思いました。木は温かみがあり、落ち着く素材なのでウッドデッキや木のベンチでゆっくりくつろいでいただきたいです」。