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木のぬくもりを贈ろう!はじめての家具づくり|WAKUWAKU家具|子ども部屋をウッド・チェンジ!イス・机・飾り棚|Do it for Your Life
木の良さを生かして素敵な子ども部屋を
自然素材である木材には、くらしを豊かに彩る風合い、そしてあたたかみがあります。手ざわり、木目、香りなど、その特徴は、とりわけ子どもの育ち、学びの中で大きな力を発揮します。

最近は、全国各地に木材を使った子どもの遊び空間がつくられ、たくさんの人が利用するようになってきました。素敵な空間、おもちゃ、遊具で安全に、安心して遊ばせたい。でもそれは特別な場所にいかなければ実現できないわけではありません。

そこで、木育先生こと、埼玉大学教授の浅田茂裕先生に監修いただき、初めての方でも簡単にできる子ども用家具を考えてみました。木の良さを生かし、子どもの健やかな育ち、学びにつながる家具作りをしてみましょう!
WAKUWAKU家具シリーズについて
子どもにとって遊びは、生活、そして学びそのものです。遊びを充実させ、よりよく成長させていくためには、よいおもちゃを与えるだけでなく、子どもをとりまく環境を豊かにすることが重要です。

今回の「WAKUWAKU家具」シリーズでは、「場づくり」の道具として重要なイス、机、そして飾り棚を紹介しています。いずれもホームセンターなど身近なところで入手できる材料、道具だけで、初心者でも完成させられます。また、材料の寸法を少し変えるだけで、いろいろなバリエーションが楽しめます。
WAKUWAKU家具の基本
WAKUWAKU家具は、その名の通りまず枠をつくって、それを組み合わせて製品にします。最初に枠をつくることで、より簡単に、丈夫な家具になります。

また同じ長さの部品が多いので、例えばホームセンターなどで切断してもらえば、比較的短時間に組み立てられます。基本の作り方を参考にしながら、子ども部屋のウッド・チェンジにぜひチャレンジしてください!
DIYレシピ一覧
Do it for your life.  -日本の木を使う大切な理由
 
南北に長くのびる日本列島には、その気候、風土に応じたさまざまな樹木があります。木の国といわれるように、日本人は古くから樹木を植え、育て、伐採し、大切な資源として、また暮らしの彩りとして、木を生かしてきました。でも最近は、プラスチックなどの素材が生活に広がり、木が使われる場面が減っています。伐採されなくなった日本の森は徐々に元気を失っていき、きれいな水をたくわえ、二酸化炭素を固定し、災害を防ぐという、森の大切なはたらきが衰えています。

日本の木を使ってみましょう。それは環境破壊ではなく、日本の森、そして森と私たちの関係をより豊かにする大切な行動です。スギ、ヒノキなど、自然のあたたかみが感じられる日本の木をあなたの暮らしに取り入れてみましょう。そのことが、空や海の汚染を減らし、世界の森林破壊を防ぎ、次の世代も快適で、安心して暮らせる「木の国日本」をつくります。

Do it for your life.  あなたのくらしを、あなたの手で。日本の木を使ってみませんか。
そろえておきたい木工具
  

必要な工具

のこぎり(両刃のこぎり) 2000~5000円

両刃のこぎりには、木材の繊維方向に直角に切断する場合(横びき:細かい刃)、また平行に切断する場合(縦びき:大きな刃)に、刃を使い分けて効率よく切断する道具です。いろいろな大きさがありますが、お子さまが使用することを想定して、210~240mmのものを選びましょう。
 
 

よこびき用

たてびき用
 

キリ(四ツ目キリ) 500円程度

キリには三つ目と四ツ目があり、釘の下穴をあける場合は、四ツ目キリを使います。
 
 

紙やすり 1枚20~50円

紙やすりには番手があり、紙やすりの裏面に「P320」「320」のように示されています。
数字が小さいほど粗く、大きくなるほど細かくなります。
作業するときは、木目に沿って動かすようにして削ります。
番手選びの目安
P80~P120・・大きなキズや欠けがあるとき
P150~P180・・小さなキズがあるとき
P240~P400・・表面を仕上げるとき
 
材料の状態をみて、番手を選びます。
 

あれば便利な工具

かんな(二枚刃かんな) 4000~7000円

刃の調整が難しいですが、慣れるとものづくりの幅が大きくひろがります。
最近は替刃式のかんなもあります。


 

ドレッサー 1000円前後

紙やすりと同様に、表面の凹凸を整えるやすりの仲間です。
取っ手があるのでとても作業しやすく、紙やすりの前に下地をつくるときに使います。
 

電動ドライバー (5,000~30,000円)

電動ドライバーは、ドリルドライバーとインパクトドライバーの2種類があり、ビット(ドリルの刃やドライバー)の取り付け方やパワーに違いがあります。

ドリルドライバーは、パワーはやや小さく、ネジをとめる、穴をあける場合に使います。
インパクトドライバーはパワーが大きく、ネジだけでなく、穴のない場所へのビス止めもできます。
ドリルドライバーは比較的軽く、回転数の変更もできるので、お子様や女性、初心者の方でも扱いやすい電動工具です。
 

電動ドライバードリル

インパクトドライバー
木材の選び方

木材を使って何かをつくるとき、どこに行けばよい材料が手に入るか、よい材料とは何か、まとめてみました。

どこで買う?
 ホームセンターで購入・・・初心者向け
 ホームセンターの材料は、しっかりと乾燥され、材料の表面もある程度仕上げられています。樹種はやや限られてしまいますが、手にとって選ぶことができる、欲しいときに購入できる、材料のカットサービスをしてくれるなどのメリットがあります。DIYアドバイザーがいる店舗もあり、材料や工具選びの相談にものってくれると思います。
 ネットで購入 ・・・中級者向け
 最近は、木材もネット販売されています。届くまでに時間はかかりますが、好きな樹種を、必要な寸法に加工して送ってくれるサービスはとても便利です。手にとって木目や質感を確認することはできませんが、木の種類や性質がわかっている人には、おすすめです。仕上げ方、乾燥状態、節などの有無などについて、販売業者さんに要望をしっかり伝えるのがポイントです。
 お近くの材木店・・・中・上級者向け
 材木店ではいろいろな材料が手に入ります(無いものは探してくれます)。ただし乾燥の状態や表面の仕上がりに差があるため、少し知識や経験が必要な場合があります。それでも、自分の目で選び、一つ一つ仕上げたいと思う方にとって、材木店はとてもおすすめです。材木店の方は木材のエキスパートなので、木材についていろいろと教えてくれるはずです。

画像出典元:奈良の木のこと
よい木材選び
 樹種の違いによらず、よい木材の一般的な条件は次の3つです。
 
しっかりと乾燥されていること
木目が材料の長さ方向にまっすぐ通っていること
緻密で、節や割れがないこと。

ただし、木目が多少曲がっていたり、節があったりしても、大きな力が加わらない作品の場合、面白さや価値が上がることがあります。木材は樹種、産地、加工の仕方などで見た目、風合い、触り心地が大きく違います。そうした個性を受け入れて、適材適所、自分の感性を信じて材料を選びましょう。
 
日本の代表的な木材の種類と特長
日本の主要な針葉樹材
スギ(杉)

日本を代表する樹種の一つで、その学名にも日本(japonica)の文字が入っています。北海道の南部から九州まで広く人工林がみられ、秋田杉、吉野杉、屋久杉などがよく知られていますが、地域ごとに材質の差があります。軽く、柔らかいその材は加工性に優れ、古くから様々に活用されてきました。中心部分の赤身と外側の心材の色の差がはっきりしているのも特徴の一つです。
ヒノキ(檜)

ややピンクがかった美しい材面と光沢、特有のにおいがあることで知られるヒノキは、耐久性が高く、優れた材料として知られています。長野県や岐阜県(木曽谷とその周辺)、和歌山県、高知県などで良質のヒノキが産出しています。建築材料としてだけでなく、家具、日用品、彫刻など非常に多用途で、杉同様日本の暮らしの中で使い続けられている木材の一つです。
マツ(松)

マツは日本全国に分布していますが、木材としてはアカマツ、カラマツなどが主に利用されています。比較的強度も高く建築材料として優れていますが、ヤニを分泌する細胞をもつため、表面にマツが出るような使い方はそれほど多くありません。なお、マツと名の付くものにエゾマツ、トドマツがありますが、これらはマツ類ではなく、それぞれトウヒ、モミの仲間です。
その他の材料
SPF材
断面の寸法がいろいろあるので、目的にあわせて選べます。性質はやや劣りますが、非常に安価な外国産の材料です。(Sはスプルース、Pはパイン(マツ)、Fはファー(モミ)を意味します。)
 
 
集成材
小さな部材を接着剤で貼り合わせて、広く、長い材料にしたものです。強度は十分なので、机の天板などにも使えます。
 

集成材(ヒノキ)

集成材(タモ)
 
合板
丸太を大きな刃物でかつら剥き状に加工した薄い板(べニア)を、繊維方向が直角になるように張り合わせたものです。
 

針葉樹合板

ラワン合板

合板の断面
 
パーティクルボード
小さく粉砕した木材の小片を接着剤で固めた板状の材料です。密度が高く、手で加工するのは大変かもしれません。
 

パーティクルボード

断面
 
ファイバーボード
木材を繊維状にばらばらにして、接着剤で固めた板状の材料です。MDFと呼ばれるものは、比較的軽く、加工性に優れています。
 

MDF
注意
合板やファイバーボードなど、接着剤を使用した材料を選ぶ場合は、化学物質の放出が少ないものを選びます。材料表面に「F☆☆☆☆」の記載がありますが、☆が多いほど化学物質の放出量が低いという意味です(最大☆は4つ)。
 
木の塗装のいろいろ
木材の塗装は主として次のような理由で行います。
  • 水分の出入りを押さえ、変形を防止する
  • 手触りや見た目をよくする
  • キズや汚れ、腐朽を防止する
塗料のいろいろ
目的に応じて使い分けてみましょう
 
材料の表面に塗るタイプ
  • 合成樹脂系塗料:耐久性があり、比較的安価
    アクリル系、ウレタン系などが一般的
  • 天然樹脂系塗料:扱いが難しく、やや高価
    うるし、カシュ―など
材料に染み込ませるタイプ
  • オイル;扱いが簡単で、失敗が少ない。やや高価
    石油系、自然系(例えば米ぬか油、亜麻仁油、荏胡麻油)など
  • ワックス:失敗が少ないが、やや高価
    石油系、自然系(例えばみつろう)など
おすすめ
オイル系塗料によるふき塗りに挑戦してみましょう。
材料に染み込ませて硬化させるオイル系の塗料は、作業もオイルを布に染み込ませ、材料を磨き込むようなつもりで仕上げます。オイルをつけすぎてもそれほど問題はありません。
 
注意:ふき塗りに使用した布は、そのまま捨てると自然発火の可能性があるため、水を含ませ、不透明なビニル袋に入れて廃棄してください。
初心者でも扱いやすい工具とつくり方にてご紹介させていただいておりますが、ケガなどに十分注意をしてお取組みください。お子様と一緒に作業をすることを推奨しているわけではありませんが、お子様と一緒あるいはお近くで作業をする際は、より安全面にご注意いただいたうえでお楽しみください。